Jazz Bass Blog

Exploring The World of Jazz and Low Note

ベースギターの苦手な指板のポジション? / The Uncomfortable Position on Fretboard?

先日、興味深い記事をJazz Guitar Blog さんのブログから拝見させて頂きました。

jazzguitarspot.com

記事の内容は指板上に存在するバミューダトライアングル、つまりギタリストが苦手とする指板上のポジションをコミカルに表現した内容でした。ユーモアがあって面白いです。

しかし指板の苦手なポジションはバミューダトライアングルであれ何であれ、存在するのは事実です。それは私も苦手としていたポジションで8フレットから12フレットの間になります。

f:id:sethproton:20170507145924p:plain

↑位置で言うとここら辺です。

どうやら共通意識としてこの8ー12フレットのポジションで弾くのが0−5フレットのポジションよりも自信がない人が多いようです。でもそれって何故なのでしょうか?

その理由とそれを克服する対策を今回は考えてみました。

f:id:sethproton:20170507130436j:plain

理由1:インレイの視覚的弊害

ベースギターにはインレイというポジションマークが付いています。私たちがベースギターを始めて手にする時に3フレット3弦のドという音(C)を人差し指で抑えて薬指か小指をレの音(D)で抑えるという形、つまり、ドをルート音にスケールや音の構成を構築していくケースが多いのではないでしょうか。そしてそのドの音やレ、上にあがって4度のファ(F)やソ(G)にはインレイ付いています。さらにルート音をドとして捉えてインレイを目で追っていくやり方で、メジャースケールやマイナースケールを、開放弦を使用せずに、左手のストレッチを極力しない弾き方で、3−7フレットの中で弾くとします。すると、例外なく、一度、2度、4度、5度の時にインレイを抑えます。この人差し指と小指または薬指にインレイがあるという視覚的感覚に加えて、半音(Db, Eb, F#,Ab, Bb)にはインレイがないと認識する感覚が初期の段階で身についてしまったから、これが弊害になっているのではと考察できます。8フレットから12フレットの間には前述のド(C)やレ(D)にインレイは存在しません。半音階のド#(C#/Db) やファ#(F#/Gb) 等にインレイが配置されています。

 

 12フレット以降のインレイの配置は、0−5フレットの配置と全く同じです。だから12フレット以降の指板のポジショニングは迷いにくいのでしょうね。

 

理由2:使用する頻度が他のポジションと比べて少ないから

ルート音でバンド内を支えることは、ベースギターの役割の一つです。その点を踏まえると、高音より低音に素早くアクセスできるポジションが使われやすいと推測できます。従って8ー12フレットを使用するよりも、低音にアクセスしやすい3−5フレットを使用する頻度が高いと言えます。例えば同じド(C)でも8フレットのド(C)より3フレットのド(C)の方が使用する頻度は高い筈です。ジャズのウォーキングベースラインを構築する上でも3フレットの上に存在するド(C)は頻繁に使います。さらに前述した通り、インレイも3フレットのド(C)にはありますから、それに慣れて気楽に使える、という人が多いと思われます。

 

理由3:8ー12フレットの音は3−5に比べて音色が違うから

同じド(C)でも3フレットの方が8フレットのド(C)よりサスティン(音の伸び)があります。8−12フレットにある音は1弦を除けば、0−5フレット内で全て出す事ができます。こういった互換性がある中で、音色という点で8−12フレットの音が0−5フレットの音に劣るから使用する頻度が少ないのではと推測できます。実際の例としては、ベーシストの行うスラップで8フレットあたりを弾いても、0−5フレットと比べると、弦のテンションが違うので全く気持ちよくない事が分かります。こうした理由から使用する頻度が少なくなるのではと考察できます。

f:id:sethproton:20170507113851j:plain

まとめると、インレイの視覚的弊害や、音色の選択、これらが8−12フレットを使用する頻度を低下させ、この間の指板上の押弦の自信を低下させているのだと思います。

 

8−12フレットはジャズのソロでは最も重要なポジション

ジャズのソロではアルペジオ主体のフレーズをソロの時に多用します。8−12フレットあたりのポジションは4弦のベースギターがポテンシャルを一番発揮できるポジションです。なぜかというとCのキーのダイアトニックのアルペジオを左手のシフティングをほぼ無しで演奏できるからです。詳しくはこの動画の10秒あたりを参考にしてみてください。

youtu.be

どうすればこの8−12フレットの苦手なポジションを克服できるのか

 結論としては、考えながら練習することだと思います。私の体験談からですが、ジャズを始める前には指板上の1フレットの一弦にあるラ(Ab)や2弦上のミ(Eb)を覚えるのに何故か苦労しました。どちらも半音だから頭に入りにくかったのでしょうか。そしてコントラバスを始めてからは、指板上のハーフポジションを嫌でも練習しないといけなくなります。ちなみにハーフポジションというのは人差し指から小指がそれぞれ、1フレット、3フレットにあることを指します。コントラバスでは弦が太いので押弦する時に、エレクトリックベースよりも一般的に体力を使います。なるべくその負担をなくすためにハーフポジションで開放弦 (E,A,D,G)を駆使してウォーキングベースを作るので、このハーフポジションは重宝します。練習しだしてから、一弦にあるラ(Ab)や2弦上のミ(Eb)は完璧に頭に入りました。この頭に入るというのは無意識に指が動くことで、どこにその音があるのかを記憶することではありません。そしてその無意識に出したい音を出せる状態に、私たちの脳を持っていくには、音と音の関係性をインレイを使わない体感で覚えること&自分に制限を加えることの二つが大事だと思います。

 

単純に8−12フレットの間を普段使っているスケール移動するだけではあまり効果的ではありません。(勿論やる価値は絶対ありますが)一番の近道は音と音の関連性をインレイに頼らずマッスルメモリーで見つけることです。その関連性を見つける例では10フレット、4弦のレ(D)を人差し指ではなく、小指で押弦してそこからメジャースケールやマイナースケールを練習したり、普段から行っているいつものスケールの左手のシェイプではなく、新しいシェイプやスケールパターンで音の関連性を探索してみることです。

もう一つの自分に制限を加えるというのは、8−12フレット間の音と3−5フレット間の音には互換性があるので、敢えて、3−5フレットを絶対使用せずに8−12フレットだけで音を出す!と意識して練習すれば、この指板を克服できるでしょう。

f:id:sethproton:20170507121707j:plain

 

似たような記事も前書きました↓ 気になった方はぜひ。

sethproton.hatenablog.com

 

Steve

 

ウッドベースのピックアップ Realistのレビュー/Product Review: Realist Transducer For Double Bass

 

f:id:sethproton:20170402184947j:plain

 

 ウッドベースのピックアップにお金は出し惜しみしてはいけませんね。実は前回使っていた格安ピックアップはShadowのSH-SB1(確か$40ぐらい)というもので、駒のウィング部につけるものでした。どんな工夫を凝らしても、生音からかけ離れたエレキベースのような音がアンプから出てきました。

f:id:sethproton:20170402185500j:plain

 硬い音を出したい場合はこれを使うのもアリでしょうが、私の演奏するジャズのシーンでは今のところ必要のない音です。そこでRealist を購入してみました。

f:id:sethproton:20170402185919j:plain

このRealistのTransducerはピエゾピックアップの代表作とも言えるもので、この市場ではおそらく一番有名なピックアップではないでしょうか。

f:id:sethproton:20170402190106j:plain

取り付けはこのようにE弦の駒下に挟んで固定します。ウィングにつけるタイプと比べると手間ではあります。

f:id:sethproton:20170402190231j:plain

ジャック部分も弦のボールピースを通す部分があるので、マジックテープでブリッジの裏に固定するタイプよりしっかり固定されていて安定感抜群。おかげでシールドを引っこ抜いても手違いでピックアップが抜ける、といったアクシデントは防げそうですね。

 

f:id:sethproton:20170402190545j:plain

 全体的にシンプルですっきりしている。

 

見た目という点では、最近話題のMSPのマグネットで挟み込むピックアップより好きです。ボディからケーブルが垂れているよりも、しっかりと固定されていた方が安心感があります。 

 

サウンドについて

Realistというだけあって非常に生音に近い音です。何をもって生音と定義するかは人によりますが、少なくとも、SHADOWのようなエレキベースのエレクトリックな音に近いサウンドではありません。ウッドベース特有の柔らかくウォームな感じの音はしっかり出ます。他にも気づいたことは、高音よりも低音がよく響くと思いました。(駒の下のピックアップをG弦に近い足の下に載せれば高音を響かせられそうではある)アルコをしてもピチカートをしても、どちらもそれなりの音がでます。欠点という欠点もとくに見当たらず、堅実なピックアップだと思います。唯一の欠点は、カラッとした弦のアタック感など、指板上で響くウッドベースの音は出にくいところでしょうか。(完全に出ないという訳でもない)MSPのマグネット式ピックアップはそれらの音もよく拾うそうなので、それも近々試してみたいところです。

 

 

Steve

 

ギターにインレイ(ポジションマーク)は必要ない/ Inlays On The Fretboard Aren't Necessary

今回はジャズの即興におけるインレイの有無について書いてみる。

 

*** 

ジャズにおいて最も難しく、重要なことは、脳で考えてある音楽を、筋肉や神経を通して楽器にできる限りその音楽を壊さずに伝達することだと思う。

 f:id:sethproton:20170425130833j:plain

***

当たり前だけどウッドベースの指板にはインレイどころかフレットは存在しない。だから自分の耳と練習で培った手のポジション移動で音を見つけることになる。でも弦楽器だから指板上には”形”が存在する。メジャースケールの形、マイナースケールの形、アルペジオetc...。色々な形が存在してそれに沿って即興を行うことも多い。ただ、ウッドベースで即興を弾いている自分と、エレキベースで即興を弾いている自分には決定的な違いがあった。それは脳が楽器とうまくリンクしている度合いだった。

 

ウッドベースの場合、当然演奏中は基本的に指板は見ないから、頭の中のアイディアが直接楽器に伝わる感覚があった。だけどエレキの場合、指板やインレイを目視してしまいそのリンクを遮断していると感じた。

 

インレイが即興の邪魔をする。そう感じたのは最近になってからだ。

ちょうど自分の演奏動画をとって、それを再生してみると、指板を常に覗き込んでいる自分が映っていた。それから、指板について意識しだしてから、こう思い始めた。”インレイが自分のソロを妨げている”と。ウッドベースと対比して、自分がエレキベースで即興を生み出すプロセスは全く異なっていた。まず、自分の目がインレイを捉える。それで位置を確認して、バックから流れてくるコードに当てはまるフレーズを頭の中で考えて演奏する。このプロセスの一貫は無意識的で、一瞬で行われるものだ。だがこれでは楽器と脳が直接繋がる理想形とは言えない。指板の視覚的情報が指示を出して、脳がそれを受け取っているのだった。それを防ぐ手段として、即興中に弾こうとする音を歌うことがあるけど、ずっと歌い続けるのもなかなか大変だったりする。

 

インレイが決定的にジャズの妨げになる理由はもう一つある。それはインレイがあるかないかで、音の覚え方に違いが出る。インレイが存在する安心からか、音と音の指板上の関係性を意識しないで演奏できてしまう。例えば、ド(C)という音が合って、ギターを演奏する時に見る視線からみてみると、斜め一個上にミ(E)が存在する。それは何故かというと、ミ(E)はド(C)の3度だからである。こういった繋がりをインレイは排除する。ポジションマークの位置と距離から、無意識的にド(C)とミ(E)の位置を考えてしまいがちである。例えば、フレットを縦方向で見た時に、インレイがないからそこはナチュラルである可能性が高いから指が抑えることが出来るポジションだと錯覚してしまう。前述の例だと、一般的なベースギターの場合、2/3の確率でインレイが付いている縦列はCの可能性が高い。だから、ギターを始めた頃は、それに助けられるけど、最終的にはそれが障害に繋がる。自転車でいう補助輪のようなものだと思う。最初は役に立つが、補助輪付きではスピードはでない上にスムーズに動かない。

 

人の能力は制限がそこにある時にはじめて鍛えられる。逆もまた然りで使われない力は自然に排除される。日常生活では、使われない筋肉はどんどん衰えていくし、数学の計算も普段からし続けないと、公式を忘れる。だからコード音を識別するといった能力や、フレットの上にある音の位置やそれらの関連性を覚えるといった能力も、自分を練習する環境下に身をおいて'制限'しないと備わらない筈だ。

 

インレイ無しのギターで音の関連性を練習するのも全くそれと同じメカニズムだと感じる。インレイありだと無駄にフレットを凝視してしまう、それはつまり無意識的に楽器と脳のリンクを遮断しているのではないだろうか。だからインレイ無しのギターで音探しを鍛える必要がある。

 

最終的には、指板を見ない、というのがギターと脳をリンクのには一番適していると思う。なぜなら、脳がアイディアを構成して、それを腕や手が表現するという構図ができるからだ。そこに視覚という第三の情報は補助的に作動するべきで、メインとして意識が使われるべき要素ではない。例えば、ジャズスタンダードの本にある曲のコードや、メロディを見ながら演奏するより覚えて演奏する事の利点が多い理由は、自分の意識が視覚という情報に使われているからだ。見ないで演奏できればその意識を自分のリズムや即興に割り当てる事ができる。

f:id:sethproton:20170425135502j:plain

ただ、前述ではウッドベースエレキベースと比較して例に出したけど、ウッドベースはヘッドからボディに繋がっているネックまでの指板の距離が短いから、指板を見ないでも左手のポジショニングをスムーズに行う事ができる。対照的にエレキベースはヘッドからボディに繋がるネックまでの距離が長いから、指板を見ないで左手のポジションを変更するのは難しい。(これについてはジャコ・パストリアスも指摘していた)

 

だから提案として、ポジション確認するなら指板のサイドについているポジションマークで十分じゃないかなと思う。指板にインレイがなくてサイドのポジションマークのギターで練習するとした場合、そのポジションマークの縦方向の音やそこから広がる横方向の音の関連性を暗記できる。従ってインレイが指板に直接付いているよりも、音の関連性を覚えるという意味では断然効果的だと感じる。

 

 

Steve

 

フラット弦を長く使っていた私が、結局ラウンド弦に戻った3つの理由/ Three Simple Reasons Why I Ultimately Chose "Round" Instead "Flat"

f:id:sethproton:20170408173847j:plain

ジャズのため、と信じてずっとフラット弦を使っていた私がついこの間、ラウンドに変えることにしました。

確かにフラットにはラウンドにはない独特の中低音の響きがあります。それに加えて、ラウンドほど高音がキンキンとした音がしないし、スライドした時に音が出ない。従ってジャズには最適だろうと考えて使っていました。実際に、アンサンブルの音としてみるとうまくまとまるのですが、欠点が3つありました。その一つがタッチの違いです。

 

フラット弦は弦に触れてから音が立ち上がるのが遅いので、自分が伝えたいと意図する’右手から出るダイナミクスがうまく伝わりにくいところがあります。その点ラウンドはそれが精確に出てくれるので、ある意味表現力に富んでいるとも言えます。

フラット弦のその立ち上がりの遅さの理由から、遅さを予期してプレイする必要がある、というのもラウンド弦に比べてストレスを感じたのです。もちろん慣れてはいたのですが、今自分が取り組んでいるコード奏法を取り入れたソロギターをする時にその立ち上がりの遅さから、的確な表現をするのが難しい。

 

 二つめの欠点はスラップです。

 フラット弦ではスラップしてもやっぱり様にならない。ジャズをメインにしていてもスラップする機会は絶対にあります。私は色んなアンサンブルを行き来しているので、やはりこのアンサンブルには、このジャズべ、このアンサンブルでは、Pベースのフラットで!といちいち使い分けるやり方が面倒でした。それが楽しい時もありましたが。

f:id:sethproton:20170408173934j:plain

 

三つめの欠点はソロギターに於いての高音の伸びです。

ソロでギターを弾いている時に高音が綺麗に伸びない、という点です。コードを弾いた時に、中音低音が強すぎて、高音が埋もれてしまうことが多くて、コード奏法に向いていないのもフラット弦の特徴の一つだと思います。例えば、親指、人差し指、中指をそれぞれ、4弦、2弦、1弦を弾くとして、フラットだと4低音の4弦が高音の1弦に圧倒的に勝ってしまうので、親指を敢えて軽いタッチで調節しなければならないのです。その加減が難しかったです。ラウンドだったら元から綺麗に高音が伸びてくれるのでそういった心配から解放されます。

 

 

最終的な結論としては、あらゆる場面で使えるのがラウンド弦>フラット弦という理由で、フラット弦を外すことになりました。人によってはそれを使い分けてこそ!と考える人もいますが、面倒くさがりな私はザラザラな弦をこれから使うことにします。

 

Steve

多弦や24フレットのベースギターついて考えてみる/ Thoughts About Multi-String Bass and 24 Fretted Bass

f:id:sethproton:20170408174709j:plain

 多弦や24フレットといったベースギターは今では全く珍しいことではないし、港でも良く見かける。でも本当に必要なのだろうか?

 

結局この問い対する最終的な結論は人それぞれであるし、どんな曲を自分が演奏したいか、という点に収束するので、主観を元に一方が正しいと議論することはできない。

 

 ***

 

 ジャズを演奏する時にハイフレットを使うべき or 使わないべき?と考えていたりすることがある。確かに音は基本的に、高音になればなるほど、メロディアスになるからそれに一度魅了されてしまえば、ローフレットに戻るのは難しい。その上、ハイフレットの方が当然のことながらフレット間隔が狭いので、全体的に弾きやすい。

タッピングだって多弦になると、単純に弦が増えてより楽しくなるし、使えるフレージングが増える。6弦であれば、右手左手を独立可動させて、ピアノのようなソロをすることだって出来る

 

自分の中のベーストラディショナリストは言う。”じゃあ普通にギター(ピアノ)をやればいいじゃん”

 

確かに。多弦や24フレットのベースのハイポジションを極めたところで、ギターの高音には到底届かないし、コードもギターのようにバラエティに富んでいない。タッピングに関してもまた然りだ。

 

それに加えて、ベース本来の役割を再び見直してみると、やっぱりハイフレットで弾くのは理にかなっているようで理にかなっていない。ベースはドラムとのコンビでリズムを作って、”ベース”ノートでハーモナイズして、ソロ楽器をサポートする。

 

話は変わるがジャコパストリアスのプレイスタイルはどうなんだろうか。彼はソロで巨大な左手がローフレットを動き回っていたけども、特徴的なベースラインと人工ハーモニクス、ソロの長さでベースギターという楽器の固定観念をぶち壊した。彼が生きていた時代には多弦はあったけど、現在ほど普及していないので、もし彼が今生きていたら、多弦を使用してギターライクなソロをしていたのか気になる。彼のアイデンティティでもあるあのプレイスタイルは完成されていたからこそ多弦を使用しないのか、それとも多弦を使って新しいことをやるのか。

f:id:sethproton:20170405153754j:plain

 

話を戻すと、アンサンブルにおけるベースという役割で見るとやっぱり、多弦や24フレットはふさわしくない気がする。なぜなら単純に、それらを使うと音域が別の楽器とかぶってしまうからだ。実際に、オールドスクールジャズベーシストたちも高音をメインに駆使しまくるのはあまり多くない。(エディゴメスとかは例外として)

 

ジャズにおけるベースソロのいいところは、これも主観的だけど、ピアノのコード、ドラムのスウィングという静かなバックグラウンドがある中、ベース奏者が味のあるローノートを弾くことで、全体的に曲を見たときに、ソロ奏者の時とベース奏者の時のグルーブにコントラストをつけることができるところではないか。だからソロ奏者がメロディに戻った時により際立つという構成が自然に出来上がる。ではこの時にウッドやエレキでハイフレットのみでギターライクな演奏をしたらどうなるんだろう?少なくとも自分はジャズギターのコンボに耳が聞きなれしまってるために、そのベーシストがギターライクなソロをしたら、それをカバーするベース音が聞こえなくて物足りなさを感じる。(もしかしたらバンドによってはピアノがベースノートをサポートしてくれるかも)それに加えて前述したソロ奏者を際立たせるコントラストの恩恵もあまり受け難い?のかもしれない。

 

 しかしクラッシックのコントラバス奏者、ゲーリーカーを例にとると明確なように、完全に独立したソロ奏者としての視点で見ると、話は全く別問題になる。少なくともこの世にローノートだけをバンバン駆使して、完全にソロをするベース奏者は滅多にいないし、それで有名になったということも聞かない。多くはハイポジションやコード奏法といったよりメロディアスとテクニカルを兼ね備えた弾き方で彼らのレパートリーを色付けている。

f:id:sethproton:20170405153713j:plain

 結局のところ、どんな曲を自分が演奏したいのかは勿論のこと、それをサポートするバンドの楽器は何か、コンセプトは何か、それともベース一本のソロ奏者なのか 

といったように色んな変数に左右されるから、やっぱり一概に何が正しいかとは言えない。

 

自分を例に例えると、私はアンサンブルの中で、ウッドベースでは低音域、中音域でソロを作るのが好きだ。でもエレキベースギターを使う時は有名なソロの分析する時や、ベース一つでコード奏法を使ってソロを組み立てる時なので、ハイポジションをメインで使うことが多い。

 

あなたは多弦や24フレットのベースギターは必要だと思いますか?

 

Steve

 

 

 

 

 

Snark SN5X クリップチューナーのレビュー/ Product Review: Snark SN5X Clip Tuner

f:id:sethproton:20170331162030j:plain

 Snark SN5Xというチューナーのレビューについての記事です。

 

普段はメトロノームにチューナーもついたタイプのものを使用していましたが、アンサンブルの中では周りの音を拾ってしまうのでチューニングをするのにかなりの時間を要しました。そこでバンド内では知り合いの使っているクリップ式のチューナーを頻繁に借りていましたが、毎回借りるのも悪いので、クリップチューナーを購入することにしました。

 

値段や評価など

 

Amazon で Guitar Tuner というワードで調べるとAmazon's Choice&Best Sellerにも選ばれているので信頼性のありそうなチューナーですね。

f:id:sethproton:20170331003945p:plain

 

 

値段は$13.59とリーズナブルな値段。

f:id:sethproton:20170331003836p:plain

 

 

Snark SN5X の特徴

 f:id:sethproton:20170331162937j:plain

このチューナーの一番の売りは液晶画面が大きくて、とても綺麗なところでしょうか。従ってどの角度からみても簡単に目視することができます。液晶の鮮明さでは、今現在同等の価格帯で市場に出回っているクリップ式のチューナーの中で一番綺麗だと思います。

 

 

 

f:id:sethproton:20170401163805j:plain

画面の向きをグイッと変えられるところもポイントが高いです。画面とクリップの間がボールジョイントで接続されていて、あらゆる角度にフレキシブルに動かすところができます。

 

ボタンを押すとすぐ起動して、簡単に素早くチューニングできるのもいいですね。

 

以上がSnark SN5X のレビューでした。

 

Steve

 

 

エレキベースを弾く人がアップライトベースをやるべき5つの理由/ 5 Reasons of Why You Should Be Playing Upright Bass

f:id:sethproton:20170322092155j:plainアップライトベースを始めることで、普段からエレキベースを弾いている人にどんな良い影響があるのでしょうか?今回は5つのアップライトベースをするべき利点をまとめてみました。

 

1. 左手の運指が綺麗になる

 

アップライトベースでは、指板が34インチの一般的なエレキベースの指板より長いので、フレット間隔がエレキより圧倒的に広いです。そのためエレキベースとは全く違う運指をします。手の人差し指、中指、小指を1ノートごとに分けて、人差し指から小指までが全音階、人差し指から中指、また中指から小指が半音階になります。また、小指で押弦する時、基本的に小指以外は弦にくっつける必要があります。更に、アップライトでは左手の親指は力を入れない事を意識しないといけないので、指板を滑るように、左手の形を変えずに運指をする必要があります。エレキベースにこれらを適用した時、薬指を使用するフォームであっても、指のばたつきは確実に改善されます。ギタリストのジャンゴ・ラインハルトのように小指を使わないフォームに憧れる人は別として、一般的に小指のばたつきは抑えられた方が速いパッセージに対応しやすい上、演奏している時の見栄えもよくなるのでオススメです。

 

f:id:sethproton:20170322092446j:plain

 

2. フレットの中にあるノートに対する理解が深まる

 

エレキの音探しでは、自然と指板にあるマーク、インレイを探して、それを基準に音を出している人が多いのではないでしょうか。アップライトベースはフレットレスなので、正しい音の位置は基本的に二つの要素から導き出されます。一つはマッスルメモリーです。左手をシフティングしてスライドした時の距離を腕と体で覚えます。もう一つの要素は、指板上のノートの見方です。一つ一つのノートがどの位置にあるのかをあらゆる角度からみます。弦を個別でみた時のノートの横の構成や縦の構成、エレキではあまり使う事のないハーフポジションと言われる場所(1フレットから3フレットまで)まで、指板上の音を完全に記憶する必要があるのです。エレキにこれを当てはめた時、音を探すのがより簡単になるのではないでしょうか。

 

3. 音を識別することができる

 

誰もが絶対音感を持っているわけではありません。しかしアップライトで練習すれば、音感を嫌でも身につけないと演奏できないので、ピッチが鍛えられます。

 

f:id:sethproton:20170322092528j:plain

4. 開放弦を有効に使える

 

エレキベースではEマイナーのスラップリフをする時によく使う開放弦ですが、エレキベーシストがジャズのウォーキングベースラインを練習し始めた時に、開放弦とハーフポジションを使わずに、左手をかなりストレッチさせてラインを構成しているのをよく見かけます。アップライトでは開放弦を使わないと、運指が難しいので、開放弦の使用は必要となってきます。この練習を繰り返す事で、アルペジオやスケールの構成は単なるエレキのフレット上のシェイプをたどるだけでなく、E,A,D,Gが開放弦に脳の処理によって置き換えられます。結果として左手のポジション移動を最小限に済ませてウォーキングベースラインを作ることができます。あとはロックやポップ、他のソロ等でもとっさの時にE,A,D,Gの音のどれかをすぐ出したい時に開放弦で対処する癖がつくので役に立ちます。

 

5. スタミナが身につく

アップライトベースはその弦の太さや形状から、押弦、運指、ピッキングはエレキより格段に難易度が高いです。そのためエネルギーをなるべく使わないリラックスした弾き方をします。右手は元からエレキの場合、疲労しきることはあまりないですが(長時間のスラップ等を除いて)アップライトのリラックスした左手の運指をエレキに応用できれば、エネルギーの消耗を抑えることができるのです。結果としてアップライトを長く弾ければ、エレキでも同じように長く引き続けることができるのです。

 

6. ジャズに対する理解が深まる

 

ウッドベースを始めれば、ロカビリーのサウンドよりジャズやブルースのサウンドに憧れる人が多いのではないでしょうか。そしてジャズに対して興味が深まれば、多彩な音楽理論を探索することになるので、結果として、その知識を自分の好きな音楽のジャンルに適用したり、アレンジすることができます。

 

これまで多くの利点を上げてきましたが、欠点もあります。エレキだけでなくアップライトも練習するので、練習時間が普段より格段に長くなります。両方を並行して上達させたいなら2倍の単純に練習量が必要になります。しかし、もし時間に余裕があってベースという楽器をより深く追求したいのならば、両方やるべきだと思います。

 

 

Steve