Jazz Bass Blog

Exploring The World of Jazz and Low Note

あなたはウッドベースのブラックナイロン弦が好きですか?/ Do You Like the Sound of Black Nylon Strings?

ここ2ヶ月ブログを更新していないので、ちょっと最近思うことを書いてみます。

あなたはブラックナイロン弦、というのをご存知ですか?

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(↑ そう、ロンカーターをご存知の方であれば、知っている人は多いと思われるブラックナイロン弦)

 

このブラックナイロン弦というのは、文字通り、内部のスチール材をつるつるのナイロン材でコーティングした弦のことなんですが、元はこの弦のメーカーのラベラ社(Labella)が、日本のサントリーのCMでおなじみのジャズ・ベーシスト、ロンカーターと共同開発して作られたものなんですね。ロンカーターはマイルスのバンドにいた頃、独特のサステインとドライブ感でモーダルジャズを支えたベーシストの偉人です。

そのブラックナイロン弦なのですが、特徴として、サステインの長さと明るい音があります。(※ラベラ社は”ガット”の暖かい音を売りとしているが全然そんな音はしない)そんなロンとこのブラックナイロン弦の相性は悪い筈がなく、聞いていて、ロンの音=ブラックナイロンと一発で分かる音が彼によって表現されます。他にもラベラ社と契約していて、有名なベーシストといえば、Buster Williams やMads Vindingが挙げられます。今では、ブラックナイロンはエレキ弦の選択肢としてもありますね。ラウンドよりはブライトさが抑えているが、フラットよりは断然明るい音がします。

 

で、私はこのブラックナイロン弦の独特の音がすごい好きなんですね。アンプを通さず、箱だけで鳴らすと、言葉で形容しがたいのですが、アタックのある明るい音が、耳障りなほどに響いてくれて、聞いていて楽しいです。アンプを通すとフレットレスのエレキベースに立体感をつけたような音がうまく合わさって、アンサンブルの中でもよく聞こえます。ミドルと高音の音域が良い感じに高いんでしょうね。

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演奏面に関しても、私はまだコントラバス用のブラックナイロンを試していないので、定かではありませんが、レビューによるとテンションも低いらしく、弾きやすいそうです。左手に関しても、弦がツルツルしているので、音から音へ移動するのも不可なくできるようです。ただ、唯一の欠点としてアルコ(弓)が出来ないのが欠点ですね。海外のフォーラムを見ていると、チェロ用の松脂と引っかかりの強い黒毛の弓を使えば、弾けないこともないそうな。

 

ウッドベースのブラックナイロン弦聞いたことない方↓  Mads Vinding のI Remember Clifford おすすめです。

www.youtube.com

 

如何でしょうか?ブラックナイロンはジャズのベースのダークな音をを排除してしまうので、好みが別れる音だとは思いますが、好きな方は嵌り、嫌いな方はとことん嫌いそう。

でも、ベースの位置づけが時代と共に変わって、ジャコのようにブライト&メローな音を出すために、ラウンドを選択する人もいますから、バンド内でアクティブな役割を持つベーシストにとって、今のジャズシーンを切り開く革新的な音になりそう?

 

Steve

 

↓ついに買いました!ウッドベースのラベラ、ブラックナイロン弦のレビューです。

sethproton.hatenablog.com