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【ウッドベース】ラベラ・ブラックナイロン弦7710Nのレビュー / A Product Review: LaBella Upright Bass Strings 7710N

こんにちは。先日、遂にずっと欲しかったモノを手に入れました。

sethproton.hatenablog.com

前回の記事で、散々ブラックナイロン弦の素晴らしさについて語りましたが、結論から言うと、実際に弾いてみてもほんとうに素晴らしい弦でした。ということで、今回はラベラのブラックナイロン弦についてのレビューをしたいと思います。

まずは、アマゾンで$169.99で販売していたので、そこからオーダーをしました。弦の中ではラベラとオブリガード、正直どちらも欲しかったので迷いましたが、最終的には、お手頃な価格という事と、面白いサウンドに期待して、ラベラを選びました。

f:id:sethproton:20170810134135p:plainそして待つこと2日後、ついに届きました。
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 開封していきます。
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赤の装飾が美しいです。
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古い弦を外して、一本ずつ交換していきます。

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なんとなくピエゾでチューニングをしました。 
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こんな感じの見た目になりました。見た目が随分と落ち着いたので、気に入っています。

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プレイアビリティ・サウンドについて

実際に演奏してみて、驚いた事が沢山あります。それは私が、こっちのフォーラムで見て知った内容とは異なる感覚を、弾いてみて体感したからです。まず、テンションについてです。レビューやフォーラムにはテンションは緩めだとの声が多かったですが、弦のテンションは少なくともミディアムです。緩くもなく、硬くもなく、弾きやすさの真ん中レベルでしょうか。もしかしたら普通より少しだけ緩い、という部類に入るかもしれません。

次にアルコ(弓)についてです。これは、他のレビューの通りですね。弾いてみると、

ギィエーーーーー!!!

って音がしました。最初はその不快な響きに、思わず、腰を抜かしてしまいました。ブライト過ぎて、心地のいい音ではありません。でも、予想外だった事の一つとして、アルコで弾けない事はないということです。レビューではナイロンに弓は不可能と述べられていましが、松脂をよく塗れば、少なくともローポジションはまぁまぁ、十分音はでます。(とてもブライトで前衛的?音ですが)私は、普通の弓しか手元に無かったので、黒毛だったらもっとしっかりした音が出せるかもしれません。しかし、問題はハイポジションです。2オクターブ上のCから途端に寒気がする音が出るのです。さらにスケールの練習で3オクターブ上のG以上からは

キァァーーーーーー!!!

という不快極まりない音を響かせてきます。(※弓使うのが上手い人なら、綺麗に弾き切れるかもしれません)しかし全体的に、アルコでスケールの練習できるレベルではあると思います。弓で練習することが今後できないと推測していた私は、これは嬉しいサプライズと言えます。話は少し飛びますが、私は普段、音楽科の防音室で練習しているのですが、さすがに防音室といえど、個室の近くでは練習している音が聞こえるので、今後この弦でアルコするのが少し恥ずかしいです。どこで練習しようか悩みどこです。

話を戻します。メイントピックであるピチカートについて。これは前情報通り、サステインが長く、ブライトであり、アタックのある音がしました。弦高を低くすれば、指板と当たって、更にアタック感の強まる、味のある音がします。(この音は好みが別れると思いますが)しかしながら、これも驚いた事の一つなのですが、生音は思った以上に落ち着いています。ベース本体の個体差で、サウンドの違いは出てくると思いますが、私が想像していたのはもっとキーンとした音だったので、意外でした。寧ろ、音全体のぼやけていた輪郭が浮き出てくれたお陰で、一つ一つの音がより聞き取りやすくなりました。(ピッチの間違えとかバレやすくなりそうです笑)サンプル音源はこちらからチェックできます↓ 生音です。

この弦を使っていて、一番嬉しい点はやはりハイポジションです。音の輪郭がくっきり浮かび上がる特徴があるので、ソロをする時に、音が綺麗にそして鮮明に聞こえます。

 

総合的にみて、ピチカートのサウンドに、私はとても満足しています。前述した通り、アルコはいまいちです。プレイアビリティは、テンションが若干緩いので弾きやすいです。あと直径は普通の弦に比べて若干太めですが、弦がツルツルしていて左手の運指が容易なのもポイントが高いです。

如何でしょうか。一長一短の特徴を持つこの黒弦。ラベラ・ブラックナイロン弦の7710Nのレビューでした。

 

Steve