あなたの知らない?ウッドベースの6種類の指弾き方法/ 6 Ways of Plucking on Double Bass
先日クラッシック一筋で生きている人とアップライトベースのピチカート奏法について話していたら、ジャスのピチカートは変だと言われた。どうも音が前にポーンと飛ばすというよりも横に飛んでるとのこと。
クラッシックのピチカート奏法と比べて”変”といえば確かにそうだ。クラッシックのピチカートでは弦をつまんで前へ弾き飛ばす形なのに対して、ジャズのピチカートはレストロークといって弾いた指が弾いた弦の隣の弦に止まる。
このレストロークがジャズのピチカート奏法に共通しているのを除いて、ジャズのピチカート奏法は多様多種だ。ジャズのピチカート奏法の歴史が浅いのもあって、これだといった奏法が決まっているわけでもないのである。
それらのピチカート奏法を大きく分けると6つある。コントラバスの弓の弾き方はフレンチ、ジャーマンと2種類しかないのに対して、ジャズのピチカート奏法は6種類あるから驚きだ。
それでは、本題に参りましょう。ウッドベースの6種類の指弾き方法。
1. 人差し指で弾く方法
レイブラウンが推奨していたやり方。この方法だと、指の肉が当たる面積が大きいため、一番デカイ音がアップライトベースから出る。あと駒の近くで弾くとカリッとした良い味のある音がでる。
使用度:★★★★★
汎用性:★★★★★
弾きやすさ:★★★★☆
2. 中指だけで弾く方法
人差し指よりはシャープな芯の細い音が出る。中指の音を特別好んで弾いているベーシストは見たことがない。E弦など太い弦においては人によっては中指の方が人差し指より弾きやすいという人もいる。
使用度:★☆☆☆☆
汎用性:★★☆☆☆
弾きやすさ:★★★★☆
3. 人差し指に中指を添えて弾く方法
これはポールチェンバースがやっていたことで有名ですね。どうなんでしょうね、音としては。マイルドな感じになるのかな。それか弦高の高い弦と相性が良かったり。推測ですが。弾きやすさは人によりますね、長くこれを弾き続けていたら、人差し指よりしっくりくる人もいる筈。ソロではほぼ誰もこの方法で取らないため、汎用性はあまりないと見せかけて、使い方次第ではゴーストノートも出せるため星3つ。
※イメージはPaul Chambersの貴重な演奏シーンから
使用度:★★★☆☆
汎用性:★★★☆☆
弾きやすさ:★★★★☆
4. 人差し指、中指、薬指を使った3フィンガースタイル
ニールスペデルセンの右手のテクニックで有名な弾き方です。これ、私が今一番興味あるトピックなので本当にこの方法が有効か、練習をしながらただいま検証中。実戦で使えるかどうか検討しています。ところでニールスに至っては2フィンガーでめちゃくちゃ速いテンポのソロをこなせていたのに何故3フィンガーにしたのかは不明。
使用度:★☆☆☆☆
汎用性:☆☆☆☆☆ (If you could master then ★×5 are added)
弾きやすさ:☆☆☆☆☆ (If you have a long finger then ★×2 are added)
5. エレベスタイル
弦に対して指をほぼ垂直に持ってきて、駒から離れた指板のポジションで弾くという方法。芯は細いサウンドだけど、速弾きがしやすい。エディ・ゴメスやジョージ・ムラーツが多用していますね。
使用度:★☆☆☆☆
汎用性:★★☆☆☆
弾きやすさ:★★★★☆
6. コード奏法スタイル
滅多に見ないが、アップライトベース奏者がコードを弾きたい時に使うやり方。したがって親指と人差し指で多弦を弾く弾き方になる。又は指先でフラメンコギターみたいに弾く。ロンカーターやペテルセンが使っているのをよく見る。
使用度:★☆☆☆☆
汎用性:★☆☆☆☆
弾きやすさ:★★★☆☆
以上がアップライトベースの6種類の指弾き方法でした。あなたはこのリストにない弾き方を知っていますか?又はあなたはどの方法でウッドベースを弾きますか?ぜひ教えてください。
Steve